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木の住まいコラム

ZEH時代の必須アイテム?HEMSがある暮らしのメリット

近年、電気代の上昇を実感しているご家庭は多いのではないでしょうか。エネルギー価格の高騰や、生活の電化が進んだこともあり、「電気代が気になる」という声は年々増えています。
一方で、「どの家電が」「いつ」「どれくらい」電気を使っているのかを、正確に把握できている方は多くありません。「なんとなく節電しているけれど、効果が出ているのか分からない」そんな見えない不安やストレスを解消してくれる仕組みとして、近年注目されているのがHEMS(ヘムス)です。

今回は、HEMSで何ができるのか、またHEMSの導入によって暮らしがどのように変わるのかご紹介いたします。ぜひ最後までお付き合いください。

 

<1>HEMSとは?

HEMS(Home Energy Management System)とは、住宅内のエネルギー使用状況を見える化・管理するシステムのことです。

基本的には、「本体であるコントローラ」「スマート分電盤」「表示モニター」で構成されることが多く、中にはコントローラとモニターが一体となっている製品もあります。またエネルギー使用量のチェックや、制御の設定等はモニター以外にもスマホのアプリで可能なものがほとんどのため、専用のモニターを必要としないものもあります。

 

<2>HEMSで何ができる?

HEMSで何ができるかは、大きく分けると以下の3つです。

①エネルギーの見える化

家全体やエアコン、給湯器などの機器別の電気使用量をリアルタイムで確認できます。「コントローラ」「スマート分電盤」「表示モニター」の基本構成で可能であり、電気使用量は分電盤の回路別に表示・集計できるものが多いです。

スマート分電盤

 

②設備の制御

①にプラスしてHEMS制御対応の設備を導入した場合は、機器の自動制御やON/OFFを外出先から行うなど、便利で省エネな使い方が可能になります。制御可能な設備には、以下のようなものがあります。

・エコキュート/ガス給湯器
・エアコン/床暖房
・空気清浄機
・照明
・電動窓シャッター/電動ブラインド
・電気錠システム
・宅配ボックス
・住宅用火災警報器
・スマートスピーカー  など

外出先から制御できることで、電気の消し忘れや施錠忘れがあった場合も安心です。また帰宅前に空調や給湯器をONすることで、帰宅時の快適性を上げることができます。

HEMS制御

 

③創蓄連携によるエネルギー利用の最適化

太陽光発電、蓄電池、V2H等を導入しHEMSと連携させることで、さらに効率的なエネルギー利用が可能になります。「売電単価」より「買電単価」が高い現在では、発電した電気の自家消費率を高めることが重要となります。HEMSでは、発電量や電気使用量をAIで予測し、買う電気ができる限り少なくなるようコントロールが可能です。

創蓄連携HEMS

※HEMSによる設備の制御内容や対応範囲は、導入する商品やメーカーによって異なります。
実際に導入を検討する際は、どの設備が制御できるのか、また自分がやりたい使い方が実現できるかどうかを事前によく確認することが大切です。

 

<3>HEMSの省エネ効果は?

HEMSの省エネ効果は、導入レベルに応じて高まります。

①エネルギーの見える化による省エネ効果

「見える化」のみでは省エネに繋がらないと思いがちですが、実はこれだけでも効果があります。
「今、どの設備がどれくらい電気を使っているのか」が分かるだけで、

・エアコンの設定温度を見直す
・使っていない部屋の照明を消す
・節電タップによる待機電力のカット
・炊飯器やポットの保温機能を使わずに、必要なときに加温する
・お風呂の追い焚き回数をへらす

といった小さな行動変化が自然に生まれます。実際に経済産業省の実証事業では、電力使用量の見える化だけで削減効果が確認されています。消費状況の可視化で意識と行動が変わるため、省エネに繋がります。

 

②設備の制御による省エネ効果

「設備の制御」による省エネ効果は、自動制御による「無駄の削減」と「運転の最適化」がポイントです。特に効果があるのは以下の2つ。

・エアコンの自動制御(就寝時間の設定温度変更等)
・エコキュートの自動制御(生活パターンに合わせた運転・沸き上げ量の最適化)

効果はそれほど大きくありませんが、人の意識に頼らない自動制御によって確実に省エネに繋がります。

 

③創蓄連携による省エネ効果

①②の場合でも省エネ効果はありますが、やはり最も真価を発揮するのは、発電設備や蓄電池と連携させた場合です。
太陽光発電でつくった電気を、「いつ・どこで・どの設備に使うか」を HEMSが自動で判断・制御してくれるため、エネルギーを無駄なく使い切ることができます。

たとえば、昼間に発電した電気を

・エコキュートの沸き上げ
・エアコンの運転
・洗濯機や食洗機の稼働

などに優先的に使用し、余った電気は蓄電池へためておきます。そして、夕方以降に発電量が少なくなった時間帯は蓄電池の電気を使うことで、電力会社から電気を「買う量」を抑えることができます。

またV2H(電気自動車と住宅の間で、電気を相互にやり取りできる仕組み)と連携した場合、電気自動車を「大容量の蓄電池」として活用することも可能です。もちろん太陽光で発電した電力を電気自動車に充電することで、ガソリン代もかかりません。

メーカーのシミュレーションでは、太陽光発電・蓄電池とHEMSを組み合わせることで、電力購入量の削減や自家消費率の向上が確認されています。条件によっては、10年間で10万円以上の電気代削減効果が見込まれるケースもあり、創蓄連携におけるHEMSの有効性が示されています。

HEMSは「見える化」から始めることもできますが、将来的に太陽光発電や蓄電池の導入を検討している方にとっては、創蓄連携までを見据えた導入がおすすめです。

 

<4>省エネだけじゃない。HEMSの便利な機能

HEMSは「省エネのための設備」というイメージが強いかもしれませんが、暮らしを便利にする機能も備えています。ご家族構成やライフスタイルに応じて、さまざまな場面で活用できます。
たとえば、次のような使い方があります。

■低学年のお子さまがいるご家庭

電気錠や照明と連動させることで、お子さまが帰宅したタイミングをスマホに通知することができます。留守中でも帰宅が分かるため、安心につながります。

共働き世帯

外出先からエアコンを操作できるため、帰宅前に冷暖房をONにしておけば、家に着いたときには快適な室温に。無駄なつけっぱなしを防ぎながら、快適性を高めることができます。

■ご高齢のご家族と同居・近居している場合

電気の使用状況から生活リズムを把握できるため、さりげない「見守り」として活用することも可能です。

■災害時・停電時

HEMSは心強い存在です。停電時に「どれくらい電気が使えるのか」「どの設備が使えるのか」を見える化し、太陽光・蓄電池・EVと連携し、限られた電力を賢く使うための判断をサポートします。

 

またHEMSには副次的なメリットもあります。
・異常な電力消費から機器の故障や設定ミスに気づける
・太陽光発電の発電量低下などの異常を早期に発見できる

HEMS は、単なる「省エネ設備」ではなく、暮らし全体を支えるインフラへと進化しています。
便利さ・安心・省エネを無理なく両立できる点も、HEMS が注目されている理由のひとつです。

 

<5>将来的には暮らしに“必須”の設備へ

HEMSは国も普及を後押ししており、導入費用の補助も行なっています。

■みらいエコ住宅2026

補助額の高いGX志向型住宅とする場合は、HEMS必須となっています。

【補助額】1~4地域:125万円/戸  5~8地域:110万円/戸

詳細は過去記事

■ZEH支援事業

ZEH、ZEH+ともに、HEMS必須となっています。

【ZEH 補助額】1~3地域:55万円/戸 4~8地域:45万円/戸

【ZEH+ 補助額】1~4地域:90万円/戸 5~8地域:80万円/戸

 

また2027年にスタート予定のZEHの新定義であるGX ZEHでは、断熱・省エネ・創エネに加え、蓄電池やHEMSによるエネルギー管理、災害時のレジリエンス、EVとの連携まで視野に入れた「エネルギー自立型住宅」とすることが求められます。

このようにHEMSは将来的に必須の設備へなっていくと予想されます。
HEMSは後付けも可能ですが、新築時に設置することで、設置スペースや配線、費用的にもメリットがあります。
また制御可能な設備や太陽光発電、蓄電池、V2Hなどは、段階的に増やしていくことが可能です。
暮らしやライフスタイルの変化に合わせて、柔軟に機能を拡張できる点も大きな特長です。

 

今後は「省エネ性能が高いだけ」ではなく、エネルギーを賢く使える住宅が選ばれる時代です。
これから家づくりを考える方こそ、HEMSのある暮らしをぜひ一度イメージしてみてください。

 

<6>住宅の断熱性について詳しく知りたいなら、ウッドリンク・ラボに見に行こう!

HEMSは、住宅のエネルギーを賢く管理・制御するための、いわば住まいの「ソフト」のような存在です。しかしそのソフトを十分に活かすためには、前提となる住宅の性能=「ハード」がとても重要になります。いくらHEMSで電気の使い方を最適化しても、断熱性能が低く、気密性が不十分で冷暖房の効きが悪い住宅では、エネルギーの無駄そのものを減らすことができません。高い断熱性・気密性を備えた住宅だからこそ、HEMSによる省エネ制御や創蓄連携の効果が最大限に発揮されます。
とはいえ断熱性や気密性は、図や数値だけではなかなか実感しにくいものです。「本当にそんなに違うの?」と感じる方も多いのではないでしょうか。そんな方におすすめなのが、断熱性能の違いを体感できる施設の見学です。

ウッドリンク・ラボでは、断熱性能や気密性能の違いが暮らしにどのような影響を与えるのかを、体験を通して学ぶことができます。
HEMSなどの先進設備に関心のある方こそ、ぜひ一度足を運び、住まいの「土台」となる性能にも目を向けてみてください。見学のご予約お待ちしております。

 

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