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窓の種類でこんなに違う!北陸に最適な窓選びのポイント3選

こんにちは。北陸型木の住まい研究会の田村です。

突然ですが、皆さんは今のお住まいの窓がどのような種類か知っていますか?
どの住宅にも当たり前にある窓ですが、窓の性能は意外と後回しにされがちです。
一方で、住まいの中で熱の出入りが一番大きいのは窓です。冬は熱が逃げやすく、夏は室内に熱が入りやすいため、窓の性能は住宅の断熱性能を考えるうえで重要なポイントとなります。今回は、住宅の窓選びのポイントについて3つお話します。

<1>窓の断熱性能が大切な理由
<2>窓選びのポイント
<3>窓の種類でこんなに違う!実測データを公開

<1>窓の断熱性能が大切な理由

昨今、住宅の高断熱化が進む中で断熱性能を上げる方法として一般的なのが、断熱材の厚みを増す方法です。壁や屋根、床の断熱材の厚みを増すことで熱の出入りを減らします。
もちろん、壁や屋根、床の対策も大切ですが、窓の熱の出入りする割合は最も大きく夏71%、冬48%と言われています。せっかく断熱材の厚みを増しても、窓の性能が低いと窓から室内の空気が外に逃げてしまいます。
そうすると、冷暖房の効きが悪く夏は暑い、冬は窓際から冷気を感じるようになったり、結露した水滴が窓の下部に溜まってカビの原因になったりします。窓の断熱性能を上げることが夏も冬も快適な住まいとなり、冷暖房費の削減にもつながります。

<2>窓選びのポイント

窓選びのポイントは以下の3つです。

➀フレームは樹脂窓を選ぶ
➁トリプルガラスを選ぶ
➂Low-Eガラスを選ぶ

➀フレームは樹脂を選ぶ

フレームの種類は、アルミ、アルミ樹脂複合、樹脂の3種類あります。
アルミの熱の伝わりやすさは樹脂の1400倍と言われており、樹脂フレームを採用することで窓から熱が伝わりにくく結露も発生しにくくなります。アルミのコップと樹脂のコップに氷水を入れた場合を想像すると分かりやすいですね。

➁トリプルガラスを選ぶ

ガラスの構成は1枚~3枚まであり、枚数が増えるほど断熱性が上がります。
当たり前ですが、窓は室内と外をガラスで隔てるわけですから、ガラスの枚数が1枚だと夏も冬も外気温の熱が部屋の中に伝わりやすくなります。昨今はペアガラス以上を標準仕様とした住宅会社がほとんどですが、窓の断熱性能を壁の厚さに例えると、窓は壁に比べて圧倒的に薄いことが分かります。トリプルガラスを選ぶことで家全体の断熱性能が上がり冷暖房費の削減につながります。

➂Low-Eガラスを選ぶ

Low-Eガラスとは、ガラスの表面に特殊な膜をコーティングしたガラスのことで、この膜が太陽の熱や部屋で暖めた熱を吸収・反射することで遮熱効果を高めます。
住宅にとって日射は、冬には強い味方となりますが、夏は敵となります。Low-Eガラスには太陽の熱を吸収する断熱タイプと、太陽の熱をカットする遮蔽タイプがあり、方面によってタイプを分けることで夏涼しく冬暖かい住まいとなります。

<3>窓の種類でこんなに違う!実測データ公開

今回は、アルミ樹脂複合ペアガラス、樹脂ペアガラス、樹脂トリプルガラスの3種類で比較しました。

アルミ樹脂複合ペアガラスと樹脂トリプルガラスではガラスの表面温度が6度以上の差となりました。アルミ樹脂ペアガラスはフレーム、ガラスの表面に結露が発生しガラスが曇っているのに対し、樹脂トリプルガラスではフレーム、ガラスともに結露は見られませんでした。

<まとめ>

窓の熱の出入りする割合は住宅の中で最も大きく、夏71%、冬48%と言われています。窓の性能が低いと冷暖房の効きが悪く夏は暑い、冬は窓際から冷気を感じるようになったり、結露した水滴が窓の下部に溜まってカビの原因になったりします。
窓選びのポイントは➀フレームは樹脂を選ぶ、➁複層ガラスを選ぶ、➂Low-Eガラスを選ぶ、の3つです。
当社の実験では、アルミ樹脂複合ペアガラスと樹脂トリプルガラスでガラスの表面温度差は6度以上となりました。積雪のある北陸では外気温が氷点下になることもあります。夏涼しく冬暖かい住まいの実現に向けて窓の性能をチェックしてみると良いかもしれません。