<家を建てる際、地震対策は不可欠>
日本で家を建てる場合、地震対策は避けて通れません。統計によると地球上で起こるマグニチュード6.0以上の地震の約2割が、日本で発生すると言われています。「そうは言っても、北陸は地震の少ない地域だから…」と考え、地震対策を怠ることは大変危険です。地震発生リスクを表す表示では、北陸にも高リスクを意味する「Sランク」の活断層がいくつも存在します。
さらに北陸は、雪がたくさん降る地域です。屋根に雪が乗った状態で地震が発生すると、揺れ幅が増幅し、被害が大きくなります。積雪時に発生する地震にも耐えられる家を作ることが必要です。
では具体的にどのような地震対策を行えばいいのでしょう。建築における対策には、「耐震・免震・制震」と3つの方法があります。それぞれにメリットとデメリットがあります。
<耐震は建物の強度アップ>
「耐震」はその名の通り、地震の揺れに耐えることを目的とした工法になります。建物の構造を強くし、大きな揺れを受けても倒壊しないようにしていきます。倒壊しないことを目的としているため、建物の揺れそのものをやわらげる効果は、ほかの工法に比べると小さいです。家の倒壊は防げても、建物がひどく損傷したり建物内の家具が倒れてしまうといったことが起こる可能性はあります。
<免震は揺れを伝えにくくする>
「免震」は、揺れから免(まぬが)れることを目的とした工法です。基礎の部分と土台との間に免震装置を取り付けることで、建物に揺れが直接伝わらないようにします。大きな地震やその後の余震にも効果は高く、建物の揺れは少なくなります。建物そのものの損傷も少なく、室内の家具などの転倒も軽減できます。
いい事づくしのように思えますが、デメリットもあります。まずは導入時の価格が高いことです。メンテナンスも必要で、費用がかさみます。横揺れの地震には大きな効果を発揮しますが、縦揺れにはあまり期待できません。また構造上、台風など横風の影響を受けますし、震度3〜5程度の中・小規模の地震には作動しないという面もあります。
<制震は地震エネルギーを吸収する>
「制震」は、揺れを制御することができます。柱や梁、壁などに制震装置を取り付けることで、地震のエネルギーそのものを吸収します。「免震」との違いは、基礎と土台が固定されていることです。
「免震」よりも効果が小さくなりますが「耐震」よりも建物の損傷は少なくできます。台風などの強風で発生する揺れにも効果的で、コストも「免震」ほど掛かりません。また、繰り返し余震が起こった場合にも効果を発揮します。効果とコスト面から考えて、住宅建築のこれからの主流になっていきそうです。
<対策を組み合わせて安心の住まいを>
日本の地震は大きな揺れが来た後に、余震が続く傾向にあります。一度の揺れだけでなく繰り返し余震が来ても大丈夫な住まいとする必要があります。ウッドリンクは耐震性に優れた「プレウォール工法」+「制震装置」をおすすめしています。地震対策という面からも、安心して暮らしていける家を検討してみてください。