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木の住まいコラム

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「給湯器」今選ぶならどれがいい?

こんにちは。北陸型木の住まい研究会の澤田です。

今年の冬は電気代の値上がりがすさまじく、特に12月、1月は電気代の明細を見て驚かれた方も多いのではないでしょうか。少しでも負担を減らしたいけどどうしたらいいか分からない。という方もおられることでしょう。
ここで目を向けて欲しいのが給湯器です。実は住宅で使用されるエネルギーで最も大きいのは、給湯に使われるエネルギーなのです。そして給湯器の種類によって、導入費用やランニングコストが大きく変わってくるのです。今回は、代表的な給湯器の種類と特徴、ご家庭にあった選び方、そしてさらにお得に使う方法をご紹介します。

1.給湯器の種類とは?
2.どうやって選んだらいいの?
3.もっとお得に使うには?

<1>給湯器の種類とは?

現在の日本の住宅で使用されている主な給湯器3種類の特徴及びメリット・デメリットをご紹介します。

①エコジョーズ
ガス給湯器の一種であり、高効率な給湯器として知られています。ガスを燃料として使用し、燃焼時に発生する熱を効果的に回収してお湯を沸かします。耐用年数は10年ほどです。

●メリット
・従来型より高い熱効率で給湯できるため、エネルギーの節約になる。
・CO2の排出量を抑えるため、環境にやさしい。
・床暖房の熱源としても使える。
・貯湯式ではないためお湯切れの心配がない。

●デメリット
・ガスの供給と排気のために設置場所に制約がある。
・専用の排水管工事が必要。

②エコキュート
電気を使用してお湯を加熱する給湯器です。ヒートポンプと呼ばれる装置を利用して、周囲の空気の熱を利用してお湯を沸かします。沸かしたお湯は専用の保温タンクにためて使います。耐用年数は10~15年ほどです。

●メリット
・従来型より高い熱効率で給湯できるため、エネルギーの節約になる。
・深夜の安い電力を利用することで、電気代を抑えることができる。
・電気を使用するため、ガスの供給や排気の制約がない。
・CO2の排出量を抑えるため、環境にやさしい。

●デメリット
・使いすぎるとお湯切れとなる。
・貯湯タンクの設置スペースが必要。
・床暖房を使用する場合は、別途熱源が必要。

③ハイブリット給湯器
エコジョーズとエコキュートの良い特徴を組み合わせた給湯器です。ガスと電気の両方を利用してお湯を沸かします。耐用年数は10年ほどです。

●メリット
・ガスと電気の両方の利点を活かして効率的な給湯ができる。
・CO2の排出量を抑えるため、環境にやさしい。
・床暖房の熱源としても使える。
・お湯切れの心配がない。

●デメリット
・複雑な仕組みのため、導入価格が高い。
・貯湯タンクの設置スペースが必要。

最新の新築住宅ではエコジョーズやエコキュートが一般的に選ばれています。ハイブリット給湯器も新しい設備として導入されつつあります。古い給湯器を使用している場合は、エネルギー効率やコスト面の観点から買い替えを検討することがおすすめです。ただし、具体的な選択肢や設置の可否については、現地の状況や専門家のアドバイスを参考にする必要があります。

<2>どうやって選んだらいいの?

ではこれから新築住宅に導入する場合はどれを選んだらよいのでしょうか?
「料理は絶対ガスを使いたい」「今はやりのガス衣類乾燥機を使いたい」「オール電化にしたくない」といった要望があるあなたは、ガス給湯器の「エコジョーズ」を選ぶと良いでしょう。
特にこだわりがなく、「光熱費を安く抑えたい」というなら電気を使用する「エコキュート」を選ぶと良いでしょう。昨今の電気代やガス代の値上がりを考慮しても、エコキュートの方がランニングコストは安く抑えられると予測できます。

また温水床暖房を使うなど、風呂や洗面以外にも湯量を多く使う場合は、ガスと電気で快適をつくる、省エネNo.1のハイブリット給湯器「エコワン」を検討してみても良いでしょう。暖房用に別の給湯器を導入するよりもお得になります。

費用の目安は次の通りです。
■導入費用
ハイブリット給湯器>エコキュート>エコジョーズ
■ランニングコスト
エコジョーズ>ハイブリッド給湯器>エコキュート(給湯利用のみの場合)

またエコキュートとハイブリット給湯器は、今なら補助金の対象となっています。

給湯省エネ事業(高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金)で、5万円が助成されます。詳しくはこちらをご確認ください。https://kyutou-shoene.meti.go.jp/

ただし、新築住宅に導入する場合、こどもエコすまい支援事業で100万円の補助を受け取る場合は併用できないので注意しましょう。

<3>もっとお得に使うには?

ここまでは3種類の給湯器の解説をしてきましたが、給湯器をもっと効率的に使用する方法を2つ紹介したいと思います。

1つ目は「追い焚き」ではなく、「たし湯」機能を使うことです。
この機能を使うことで給湯器を効率的に使用することができます。一般的に、追い焚きはぬるくなったお湯を温め直すために多くのエネルギーを消費します。しかしたし湯機能を使うと、必要な分だけ高温のお湯をたして温めることができます。つまり、追い焚きに比べてエネルギーの無駄が少なくなります。エコジョーズやエコキュートの両方にたし湯機能が備わっています。

2つ目は、太陽光発電システムを連系して昼間に給湯器を沸き上げることです。
ただし、これはエコキュートの場合にのみ可能です。太陽光発電システムを設置し、その発電した電力をエコキュートに供給することで、昼間の太陽光の恩恵を給湯に活用することができます。これにより、昼間に発電されたクリーンなエネルギーを利用してお湯を沸かすことができ、電力の使用効率が向上します。機種によっては最初から連携モードがついているものもありますので、導入の際は工務店さんよりしっかり説明を受けて検討してみてください。

<まとめ>

給湯器を選ぶ際のポイントとまとめです。

  • エネルギー効率
    給湯器のエネルギー効率は重要です。省エネルギーな給湯器を選ぶことで、光熱費の節約や環境負荷の軽減につながります。
  • たし湯機能
    たし湯機能を備えた給湯器を選ぶことで、必要な時に必要な量のお湯を効率的に供給できます。追い焚きよりもエネルギー消費が少なくなります。
  • 太陽光発電システムとの連携
    エコキュートの場合、太陽光発電との連携が可能です。昼間に発電した電力を利用してお湯を沸かすことで、再生可能エネルギーの活用や電力の使用効率の向上が期待できます。
  • 断熱性と保温性
    給湯器の断熱性や保温性の性能も重要です。高い断熱性能を持つ給湯器は、お湯の保温効果が高くなり、エネルギーの無駄を減らすことができます。
  • 使用容量とサイズ
    住宅の給湯ニーズに合わせて、給湯器の使用容量を選ぶ必要があります。また、設置スペースに合わせて適切なサイズの給湯器を選ぶことも重要です。

これらのポイントを考慮しながら給湯器を選ぶことで、エネルギー効率の高い給湯システムを構築し、快適な給湯環境を実現することができます。今後は、燃料費や深夜電力が更に高くなる可能性もありますので、太陽光発電システムの連携をお勧めします。

今回の内容を参考にご家庭にあった給湯器を選んでください!