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日差しをコントロールして、快適で省エネな暮らしをするポイント

夏、冬ともに上手に利用したいのが太陽の日差しです。夏のギラギラ暑い日差しはなるべく遮りたい、でも冬のやわらかな暖かい日差しはたくさん取り込みたいですよね。日差しを取り込む窓は外観のデザイン的な観点からも重要ですし、プライバシーの確保も大切です。

今回は、窓から入り込む日差しをコントロールして、うまく暮らしに活用する方法を紹介します。

 

[住宅の配置と太陽の位置]

まず、そもそもの話ですが、夏よりも冬を基本に考えることが重要です。もちろん夏の強い日差しも遮りたいですが、どちらかと言えば寒さが厳しい北陸地方は、「冬にあたたかい家」に理想をもっている方も多いはず。なので冬の仕様に重点を置いて考えてみましょう。

現在の住まいでも、冬場の暖房は欠かせないはず。暖房をフル稼働させて室温を温かくさせているため、電気代が高くてビックリ!なんて経験したことがある方も多いのでは?実は総務省の家計統計調査でも、冬の電気代は夏の電気代より多いという結果となっています。

出典:総務省家計統計 2021年7~9月(世帯人数・世帯主の年齢階級別 総世帯・労働者世帯)、2021年1月~3月(世帯人数・世帯主の年齢階級別 総世帯・労働者世帯)

 

これはエアコンの設定温度と外気温の温度差が夏より冬のほうが大きくなるため冬の暖房費が高くなることが原因の一つと言えます。例えば、夏は外気温35度を28度まで冷やせば快適に過ごせることに対して、冬は外気温が0度で20度まで温めなければいけません。

寒い日が長く続く北陸ではさらに電気代がかかってしまうでしょう。しかし冬の日射を取り込むことができれば、室内を温めてくれる恵みとなり、温度差が小さくなるため節約にもつながります。そんな暖房費削減にも効果期待できる冬の日射について優先して考えてませんか?

 

まずは住宅の配置から検討が必要です。

冬に暖かな日差しを取り込むためには、隣家の「影」が重要となってきます。冬場に隣家の影がどのように推移していくのか確認、シミュレーションをまず行いたいですね。そうすれば冬でも日差しが室内まで届きやすい場所をみつけることができるので、たくさん日差しを取り込める南面に、家族みんなが集まるリビングや、大きな窓を設けることができます。

 

[ガラスの使い分け]

最近のガラスは断熱性に優れたLow-Eガラスがほとんどです。Low-Eガラスには、日射を通しにくい「日射遮蔽型」と通しやすい「日射取得型」の2つがあります。(ガラスの種類についてはこちら)冬の日射を少しでも多く取り込むためにはもちろん「日射取得型」がオススメです。ただし「日射取得型」を設置するのは日差しがたくさん入り込む南面限定です。日差しが入り込まない北、東、西面は「日射遮蔽型」を選びましょう。冬は日差しが入り込みませんが、夏を想像してみてください。朝日や西日も強烈です。

 

でも南面の窓を大きくすると、夏の強い日差しもたくさん入るのでは?と思いますよね。

みなさんご存じの通り太陽は季節によって高度が大きく異なります。夏は高くまで上がり、反対に冬は低い位置までしか上がりません。夏の日中は高度が高いため、南面には思ったほど日差しは入り込んできませんが、完全にシャットアウトしたい方は外部の庇や外付けブラインドを検討しましょう。

 

 

もちろん日射を最大限有効に利用するには高気密・高断熱住宅であることが前提となってきます。日射は誰にでも無償で得られるエネルギーです。有効に活用して快適で省エネに生活していきましょう。

当社では日射の取り込み具合を確認できるシミュレーションで検証することができます。実際の建設予定地で隣家の影響や季節や時間等によって変化する影や日射の入り込み方を確認できます。

これから建てる家で試してみたい方は、お気軽にお問合せください。

 

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